006:ポラロイドカメラ
あぁ・・・ 良い雲だ
今日は久々のオフ 今日は外に散歩
外は快晴で 空は晴れ渡っている
でも ぽつんと はぐれ雲が寂しそうに浮かんでいた
「まるで俺みたいな雲だな」
「そうかな?」
ふと隣を見ると知らない女の子が話しかけてきていた
「あぁ・・・俺はあの雲みたいにぽつんと一人でがんばっているんだよ」
「そうなの?だって貴方は・・・」
そう言いかけた彼女はいきなり口をつぐんだ
「貴方は・・・何?」
俺は不思議そうに彼女をのぞき込んだ
でも彼女は深刻そうな顔をしてうつむいていた
「なんでも・・・ない・・・よ?」
「君は・・・なにかあったの?」
俺は不思議そうに訪ねた
なにか、なにか心配事でもあるんだろうか?
あるならば俺はこの子の相談に乗ってあげなきゃいけない
なぜかそんなふうに感じた
「なにがあったんだい?俺でよければ相談に乗るよ?」
彼女は口重たげに話し始めた
「貴方がね・・・死んだ彼氏にそっくりだったの。
貴方を見ていると・・・彼とだぶってしまって。」
彼女の頬を伝い 涙が
静かに ゆっくりと
流れていく
「君にとってその彼氏はとっても大切な人だったんだね」
「うん・・・」
「それで、君はこの公園に何をしにきたんだい?」
「そう、私は、彼との思い出を忘れないようにこの彼氏から貰ったポラロイドカメラで
彼と一緒に来た場所をとっておこうと思ったの。」
そう言うと彼女は背負っていたカバンから小さなアルバムを取り出し写真を見せてくれた
一番最初のページには彼女と彼氏が写った写真が貼ってあった
たしかにうり二つ 彼女の彼氏は俺にそっくりそのまま 生き写しかのような感じだった
「俺にそっくりだね」
「ええ・・・本当にそっくり・・・」
俺は彼女を抱きしめた
あまりにもかわいくて せつなくて
俺にはこれ位しかしてやれることがないから
「ありがと…」
彼女はそういって俺の胸に顔をうずめた
空は快晴で 雲一つみつかりっこないくらい 青かった
でも一つだけぽつんと雲が漂っている
そうだ、これをそのポラロイドカメラに撮っておいてよ
いつでも いつまでも
今日のことを忘れないように
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