君のことが好きだから
君の事が好きだから なんでも叶えてあげるよ
でも一つだけ出来ないことがある
それは、元に戻ること 前みたく付き合っていくこと
でも今は誰とも付き合う気はない
矛盾しているって わかっている でも今は誰とも付き合わない
翔子と別れてもう一ヶ月になるかな? 俺はまだ引きずっている
忘れたい でも忘れられない
そんな想いにふけっているときに 北山が目の前を通り過ぎて…
渡したい音源があったから 声をかけた あまり今は誰とも話したくはないのだけれども
仕方がない これも仕事だから
「おう北山、これ曲入れするから頼むわ」
「了解です…ねぇリーダー…」
「おう??どうした?」
「ひきずっちゃダメですよ」
「わかってるよ」
そのうちあきらめがつくだろうけど 嫌いになろうにもなれないよ
「はぁ…」
気分わるいなぁ
レコーディングルームを後にし、俺は屋上に向かった
外に出て空気でも吸おう
「あれ?村上?どこいくの?」
おっ?黒沢だ
ちょうど音入れが終わったらしく 第一レコーディングルームから出てきたばっかだった
「ちょっと屋上で休憩しようかなとね」
「んじゃ俺も行こっと」
そういって俺と黒沢は屋上へと向かった
外は快晴で 屋上はとても心地良い風が吹いていた
今までの事がどっかに吹き飛んでいきそうな位
「でさぁ最近どうなの?」
最近?どうって?なにが?てかいきなりだなぁ
「どうってなにがどうなの?」
「翔子さんとさ」
ばれてるぞ おい
いつもはこういう事はめちゃ鈍いの
「別になんともないよ」
なんとかごまかそう
「本当にそうかぇ?俺にはとてもつらそうに見えるが…」
黒沢 BINGO
俺今一番つらい この状況下がね
しかも、さらに安岡がライバル宣言してきやがったもん もう別れたっていうのに…
『俺、翔子さんとてっちゃんが別れるのを待っていたんだ。俺翔子さんの事好きだから負けないよ。』
でも俺は翔子と安岡の間柄が気になって仕方がない
最近よく会っているって噂だし
俺にはもう嫉妬したって 意味がなくなったんだけど
「気のせいだ。俺は元気が取り柄だからな」
「そっかぁ。ならいいんだけどね。体冷やす前に帰って来いよ」
「了解」
そういって黒沢はレコーディングルームへと帰っていった
それからまた俺は想いを馳せる いっそ死んでしまえたらどれだけ楽か…
「ここから飛んだら綺麗に死ねるなぁ」
そんな事考えながら
ミネラルウォーターを口に含み空を見上げた
「何でこんなことになっちまったかねぇ」
好きなんだ 側にいたいんだ
でも もう 戻らない
「しゃぁねぇ 酒井に相談してみっか。」
一人で考えるとラチがあかない そう思ったから
酒井のうちにお邪魔して 聞いてもらおう
思ったら即実行 酒井を呼んで 酒井の家で飲み会+愚痴大会を開催することにした
俺は今までのことを 想いを酒井に打ち明けた
そうしたら なんと意外 酒井はとても大人な答えを出してくれた
「いつまでも思い続けるのはしんどいだけだよ」
「わかってる。でも…好きなんだ。あきらめきれないんだよ」
「リーダー、ケリをつけることも大切なことだよ。」
わかってる 叶わぬ恋だと
それでも思い続けたいんだ 俺はまだまだ子どもだから
「リーダー?」
酒井が心配そうに声をかけてくれた
「ん…?ああ、どうした?」
「思い続けると体に悪い。今日は忘れて飲みましょうぞ?」
にかっと酒井は笑いかけてくれた
そうだよな
たまにはそういう日もあっていいよな
「そうだな。おっし飲むぞ!!酒井、しっかり付き合えよ?」
「はいはいその意気ですぞ」
この日は、たくさん飲んだ
缶が床にたくさん転げ落ちていた
飲みながら 酒井に愚痴をこぼして
いつの間にか 夜が明けて
朝日が目に飛び込んできた
あとがき
今回もせつないネタで書いてみました
raidoの経験もちょっとは入ってたりして(苦笑)
ヤングか小悪魔になってたり、黒ポンが敏感さんになってたり
結構おいしい役割をあててしまったなぁと…
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